特注什器の製作現場で飛び交う専門用語をサクッと解説するショートコラム。
今回は、什器の「端」や「面」の仕上がりを左右し、デザインの印象を決める重要な用語、「木口(こぐち)」と「見付(みつけ)」をご紹介します。
どちらも図面打ち合わせなどで頻繁に登場する言葉ですが、この2つの違いを知っておくと、理想のデザインをより正確に伝えられるようになります。
「木口(こぐち)」とは?
「木口」とは、板材をカットしたときに現れる「断面」のことです。
金属や樹脂など木材以外の断面も含めて、広く「小口」と表記されることも多々あります。図面に「小口」と書かれていても意味は同じです。
店舗什器の多くは、芯材の表面に化粧板を貼って作られます。そのため、板を切ったままだと断面に茶色い芯材が丸見えになってしまいます。
この断面を隠して綺麗に仕上げる工程を「木口処理(こぐちしょり)」と呼びます。
- 主な処理方法
表面と同じ色柄の「木口テープ(小口テープ)」を貼る、無垢材を貼る、パテで埋めて塗装するなど。
💡現場での使われ方
断面(芯材)が見えてしまう場所だから、綺麗に処理をしよう」など、主に【作り手・構造】の話をする打ち合わせシーンでよく登場する用語です。
「見付(みつけ)」とは?
「見付」とは、什器の枠や棚板を「真正面から見たときの幅(または厚み)」のことです。
例えば、お客様が棚の前に立ったときに、視界に飛び込んでくる「棚板の手前の面(厚みの部分)」が見付に当たります。
- 見付を「厚く」する(例:40mm〜50mm)
重厚感、高級感、安定感が生まれます。(高級ブランドや宝飾店向け) - 見付を「薄く」する(例:15mm〜20mm)
シャープ、軽快、モダンな印象になります。(アパレルやコスメ、雑貨店向け)
💡 現場での使われ方
「ここの厚みを変えて、印象をコントロールしよう」など、主に【デザイン・見栄え】について話し合うシーンでよく登場する用語です。

まとめ:用語の違いを知れば、什器へのこだわりが変わる
実は、棚板の手前の面は「物理的な断面=木口」であり、同時に「お客様の真正面に見える面=見付」でもあります。
同じ場所を指していても、立場や意図によって言葉が使い分けられるのが面白いポイントです。
| 用語 | 意味 | 重要なポイント |
|---|---|---|
木口(こぐち)/小口 | 板をカットした「断面」 | 芯材を隠す処理(テープなど)が必要 |
| 見付(みつけ) | 真正面から見える「面・厚み」 | 寸法(厚み)を変えることでデザインの印象が変わる |
「木口の丁寧な処理」と「見付の計算された厚み」。
この細部(ディテール)にこだわることで、特注什器の仕上がりは格段に美しくなります。
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