
ショールームや展示会で、商品の魅力や仕様をわかりやすく伝えるために欠かせないスペックスタンド。
「製品ごとにスペックシートを差し替えたい」
「カタログも設置したい」
「展示会にも持ち運びしやすくしたい」
そんなご要望に応えるため、意匠性と機能性、さらに運搬性まで考慮して設計・製作しました。
目次
スペックスタンドとは?商品の魅力を伝える自立式サイン什器
スペックスタンドとは、商品情報や案内を掲示する自立式の看板・案内スタンドのこと。
今回ご依頼いただいたのは、ショールームや展示会で商品の横に設置し、製品スペックや特徴を掲示するためのスタンドです。
展示される製品によって内容が変わるため、スペックシート(A3サイズ)を簡単に交換できる構造にしたいというご要望がありました。
単なる案内板ではなく、ブランドイメージにも関わるため、デザイン性にも配慮しながら製作を進めています。

スチール角パイプを使用した理由
ベースとなるフレームには、スチール角パイプを採用しました。
理由のひとつは、十分な強度を確保しながら、見た目をすっきり軽やかに仕上げられるためです。
今回掲示するスペックシートはA3サイズ。
閲覧しやすさを考え、掲示面には適度な角度をつけ、自然と視線が入りやすい設計にしています。
さらに、角パイプフレームの内側には板金を溶接し、裏側にはナットを溶接しています。
その上から、アクリルカバーをコインネジで固定する構造とし、工具なしでも比較的簡単にスペックシートの交換ができる仕様にしました。
今回、あえて全面板金構造にはしていません。
理由は、コストと重量のバランスです。
製作する台数としては、すべて板金仕様で製作するには割高になってしまう個数でした。
リピートで注文する予定はあるが、一回の注文ではそこまでの台数はいらないとのこと。
また、このサイズをすべて板金で製作すると、重量は10kg近くになる想定でした。
常設で使用する場合だけなら問題ありませんが、展示会やイベントで移動を伴うケースもあるとのこと。
そのため、重量を抑えながら強度を保てる角パイプ+板金のハイブリッド構造を採用しました。

カタログを設置できる木製棚を設置
今回はスペックシート掲示だけでなく、状況によってカタログを設置したいというご要望もありました。
そこで中段に、L型の木製棚を取り付けています。
この棚の背中、正面あたる部分には、カタログが前倒れしないための線材製の煽り止めを取り付けています。
さらに棚には、カタログが前に滑ってしまわないように立ち上がりを取り付けるなど、細かい細工がしてあります。
また、不要な場合は取り外してすっきり使えるようにするために、棚の側面にナットを打ち込みネジ止めで取り外しが可能な設計にしてあります。
ビスで固定してしまうほうが製作側としては手間が少なく楽なのですが、運用に合わせて柔軟に使える展示什器として設計している点もポイントです。

マグネットサインでブランド表示も交換可能に
掲示面上部には、板金プレートを溶接し、マグネットサインを取り付けられる仕様にしています。
当初は、シルク印刷にするか、カッティングシートによるロゴ貼りするかといった案もありました。
打合せの中で、取り扱いブランドによってロゴが変わるケースがあるかもしれないという話が浮上。
そこで、ロゴを印刷したマグネットシートを差し替える方式をご提案しました。
これにより、ブランド変更や展示内容変更にも即対応でき、臨機応変に使えるカタチになりました。

搬送まで考えた専用梱包箱も製作
完成した特注のスペックスタンドは、梱包用の段ボール箱ももちろん特注です。
搬送中に本体が動かないよう、斜め部分には台形の形状をしたスペーサーを製作し、箱内の隙間を埋めています。
木製棚もアクリルも取り付けた状態で梱包し、現場でそのまま使える状態で納品しました。
こうした細かな工夫で、輸送時の破損リスクを低減しています。
また今回は、さまざまな製品が保管されている倉庫へ一括納品という条件だったため、外箱には中身が分かる識別シールも作成して貼付しました。
製作から梱包・納品設計まで含めて考えるのも、特注什器の製作の大切な要素です。


展示会什器・ショールーム什器は運用設計が重要
スペックスタンドはシンプルなようで、
- 見やすさ
- 情報更新のしやすさ
- カタログ設置機能
- ブランド表示の可変性
- 持ち運びやすさ
- 梱包・輸送性
など、様々な要件が求められる什器です。
今回のように、スチール・板金・木工・アクリルを組み合わせた特注什器にすることで、市販品では難しい細かな要望にも対応できます。
当初は、コンパクトにするために組立式も検討しました。
しかしそういった作業にショールームのスタッフが慣れていない可能性や、バタバタした現場での手間を考えた結果、完成品で運用する方法を選択しました。
ショールームや展示会で使用するサインスタンド、カタログスタンド、案内什器をご検討の際は、運用方法まで含めて設計することが重要です。
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