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特注什器の仕上げ加工講座④|化粧シート(ダイノック・リアテック)とメラミンの違い・選び方をプロが解説

2026.01.23
什器コラム

ようこそ、コレカがお届けする特注什器づくりのための仕上げ加工講座へ。
このシリーズでは、特注什器製作のオーダーをご検討中のお客様が「なるほど!」と思えるような、素材に関する知識をプロの目線で分かりやすく解説していきます。

特注什器や内装の現場で頻繁に耳にする「ダイノック」や「リアテック」
これらは特定のメーカーの商品名ですが、業界では「化粧シート(塩ビシート)」の総称として使われています。

一見すると「メラミン化粧板」と似た木目や石目の仕上げ材ですが、プロがこのシートを選ぶのには、メラミンでは解決できない明確な理由があります。

今回は、特に「スチール什器の仕上げ」や「ブランドカラーの再現」において欠かせない、化粧シートの特性と活用法をプロが解説します。

化粧シート(塩ビシート)とは?

化粧シートとは、裏面に強力な粘着剤がついた塩化ビニル樹脂製のフィルムのことです。
厚みはわずか0.2mm程度。本物の木、石、金属、レザーなどの質感をリアルに再現した「高機能な建築用フィルム」です。

主なメーカーとブランド名は以下の通りです。

  •  3M社:ダイノックフィルム (DI-NOC)
  •  サンゲツ社:リアテック (REATEC)
  •  アイカ工業社:オルティノ (Altyno)
  •  シーアイ化成社:ベルビアン (belbien)

メラミン化粧板との決定的な違い

「木目調の什器を作りたい」となったとき、メラミン化粧板にするか、化粧シートにするか。
その判断基準の一つは「什器の構造(下地)」にあります。

項目化粧シート(塩ビシート)メラミン化粧板
主な下地(貼る相手)スチール、アルミ、木材、ケイカル板木工(合板、MDF)が基本
厚み・硬さ約0.2mm(薄くて柔らかい)約1.0mm(硬い板状)
施工方法プライマー処理+貼り込み(手作業)工場でプレス接着(機械)
得意な形状3次曲面、細いフレーム平面・2次曲面
コスト材料・施工費は高め材料費は安め

 

  •  木工(木製)の什器を作るなら、強度とコストに優れる「メラミン化粧板」が基本です。
  •  金物(スチール製)の什器をオリジナルカラーや木目・石目にしたいなら、「化粧シート」一択となります。

 

プロが化粧シートを選ぶ4つの理由

コストが割高になるケースが多いにもかかわらず、なぜ化粧シートが選ばれるのでしょうか?
それは「リメイク」だけでなく、「新規製作の什器」においても、シートでしか表現できない領域があるからです。

① 新規の「スチール什器」を木目・石目にでき

強度が欲しいので骨組みはスチール(鉄)で作りたいが、見た目は温かみのある木目にしたい…という場合、化粧シートが最適です。
スチールの角パイプやフレームなど、硬いメラミン板では貼れない箇所も、シートなら直接貼ることができます。

 

② ブランドカラーに合わせた「調色(色調整)」が可能

これがデザイン面での大きなメリットです。既存のカタログから色を選ぶだけでなく、ブランドカラーや他の内装材に合わせて色味や柄を微調整(調色)することができます。
「什器だけ周囲のモノと色が違う」といった事態を防ぎ、空間全体のトーンを揃えることができます。


 

③ 「3次曲面」への追従性

ドライヤーなどで熱を加えると伸びる性質があるため、ボールのような丸みや複雑な凹凸も、継ぎ目なく一枚で包み込むことができます。


 

④ 既存什器の「リメイク」が可能

木製・スチール製を問わず、既存の什器の上から重ね貼りができるため、廃棄コストを抑えつつ新品同様にリニューアルできます。
 

実際の活用事例:こんな什器に使われます

プロの現場では、仕上がりと機能性を両立させるために化粧シートが活用されています。

事例:スマートフォン陳列什器(キャリアショップ向け)

量販店やキャリアショップで使われるスマートフォン展示台などは、化粧シートの強みを活かした代表的な什器です。

  • 構造:下地は安価で加工しやすい「白色ポリエステル化粧合板(白ポリ)」を使用。
  • 仕上げ:その上から、ブランド指定のカラー(例:ドコモレッド)のシートを貼り込みます。
  • サイン施工:仕上げにブランドロゴのカッティングシートを貼って完成です。

白ポリの木工下台が、専門業者の手によるシート貼りとサイン施工を経て、一気に「売り場仕様」へと変わるプロセスは、こちらのブログでも詳しく紹介しています。

特注 スマートフォン陳列什器

まとめ:素材と色を自在に操る

化粧シートは、単なる表面材ではありません。 「スチールの強靭さ」に「木の美しさ」を加えたり、特定の「ブランドカラー」を再現したりと、什器の表現力を最大化させるツールです。


 

  •  「金属什器に高級感のある木目を入れたい」
  •  「店舗のロゴカラーと什器の色を合わせたい」
  •  「既存什器を活かしてイメージを一新したい」


 

こうしたご要望には、化粧シートが最適です。
コレカでは、下地素材や用途に合わせて最適なシートをご提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。

それでは、また次回。特注什器づくりのための仕上げ加工シリーズでお会いしましょう!

 


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