
こんにちは、什器たろうです。
今回は、アクリルを炉曲げして引き違い扉を製作したときの工程をご紹介します。
アクリルは透明感が出せる反面、曲げ加工は仕上がりが読みづらい素材です。
特に炉曲げは、熱を入れることで伸び縮み(寸法変化)や戻りが出るため、経験値が必要になります。
図面上は同じ形でも、「温度」「加熱時間」「当て方」で結果が変わる工程です。
目次
1. まずは木型を製作する(曲げ精度は型で決まる)
炉曲げの精度は、木型の出来がそのまま反映されます。
型が弱いと、曲げラインがブレたり、左右差が出たりします。
今回は最初に、目的の曲げ形状に合わせて木型(型治具)を製作。
炉から出したアクリルをこの木型に当てて、形状が安定するまで保持して成形します。

2. 炉で加熱し、木型になじませて成形する
アクリルを炉で加熱して、曲げに適した柔らかさにしてから木型へ。
ここは「温めすぎない」「急激に当てない」がポイントです。
熱を入れた分だけ素材は動きます。
狙いのラインを出すには、熱の入れ方と当てるタイミングを見ながら、じわっと形を作っていきます。

3. 寸法確認は実寸図面で行う(現物合わせが確実)
炉曲げは、加熱後に微妙な寸法ズレが出やすい工程です。
引き違い扉はクリアランスがシビアなので、今回は実寸(1/1)図面をプリントアウトして、現物を当てながら確認しました。
「図面通り」ではなく、
現物が無理なく納まり、引き違いとして成立する状態を優先して詰めていきます。

4. 穴あけ・欠きこみは後工程で調整する
穴あけや欠きこみを先に入れると、加熱時の応力で割れやすくなります。
そのため今回は、曲げ → 形状が落ち着いた後に、穴あけ・欠きこみ等を後工程で実施しています。
最後はレールや引手位置との関係も見ながら、
「引っかからずに動くか」「チリが揃うか」まで調整します。

5. まとめ:炉曲げは“型・確認・後加工”で品質が決まる
アクリルの炉曲げは、熱による伸び縮みがある分、段取りが品質を左右します。
今回は、木型の作り込み/実寸図面での確認/後工程での加工調整で、狙いの形状に仕上げました。
アクリル扉や透明パーツで、曲げ加工まで含めて必要な場合も対応できます。
図面段階でも構いませんので、ご相談ください。
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