ガラスのショーケースを作りたいというお問い合わせをよくいただきます。
その中でも今日は、アクセサリーなどを陳列するテーブルタイプの引出しになっているガラスショーケースをご紹介します。


ショーケースの引き出しの一番小さくできる高さについて教えてほしいお問い合わせをとお問い合わせを頂きました。
条件によって、変わってくるのでお応えが難しかったのですがおよそ100㎜程度。
金物を使うのであれば、最低でも100㎜は必要になります。
引出の内箱に関しては、もう少し小さくなります。

金物使わなければもっと小さくできるし、金物の種類や作りたい什器の形状や用途によっては、もう少し小さくできる場合もあります。
その旨をお伝えして、欲しい什器のイメージ写真やサイズをメールフォームから送って頂きました。

そして送ってもらった写真がこちらです。
アクセサリーを並べるための引出し型のショーケースを作りたいとのことでした。

既存のテーブルの上に置きたいので、土台はいらないとのこと。
W1800の大きい物作るのか、W600の物を３台作るのかサイズでも悩んでいるとのことでした。

W1800の引出は、「見た目には綺麗かもしれませんが使い勝手はW600のほうが使いやすいと思います」とお伝えしました。

・化粧板ではなくチークかオークで作りたいこと
・アクセサリーを直接置きたいので、布を貼ってほしいこと
・鍵付きにしたいこと

などご要望を伺い、2サイズでお見積りをさせて頂くことにしました。

この写真のアクセサリーを入れている天板には、少し特殊なスライドレールが使われているようです。
スライドレールといえば内箱の左右と本体の横についていることが多いです。

扉をつけないような、天板だけが前にせり出してくるような場合には、底にスライドレールをつける底引きレールを使用するケースもあります。

そしてその金物のほとんどが、引き出した際に見えてくるのですが写真の物は恐らく見えないタイプの金物を使っています。
写真の什器がこの金物を使ったいたのかはどうか分かりませんが・・・

今回は、このスガツネの底引きタイプのスライドレールを使った場合でお見積りをしました。
金物の厚み自体も薄くご希望にぴったりの金物。

気にしていらっしゃった全体の高さを20センチにしたいというご要望もクリアーできます。
ご希望の予算内のようだったので、追加のご要望を含んだ図面を作成していくことになりました。

追加のご要望は

・天板にスウェード生地を貼る
・引出の正面にもガラスをつけて、中の物が取り出せないように
・可能であれば鍵付きにしたい
・こんなイメージにできませんか？

新たなイメージ画像を頂きました。

箱体を直置きにするのではなく、写真のような脚をつけれないでしょうかというご相談でした。
この脚、製作自体は問題なくできるのですが、全体的なバランスをどうするかが難しく、図面上で試行錯誤を重ねました。

頂いた写真は、ローテーブルのようだったので脚の高さがありますが、今回はテーブルの上に置くアクセサリーのショーケースです。
あまり高くなってしまうとショーケースとして使いづらくなってしまうので高くなりすぎないように調整しました。

イメージの写真があると分かりやすいのですが、サイズ感も異なるのでイメージ通りの物になっているのかドキドキします(笑)

そして完成したのがこちらです。

納品前に、工場にてチェック中。
脚と全体のバランスも良さそうです。
チェックを終えて梱包をしお店へ納品に伺いました。

オークかチークか最後まで悩んでいらっしゃいましたが、最終的にはチークで製作しました。
チークの元々の色味を生かすため、染色はせずクリア塗装のみの仕上げに。

当初、ショーケース部分はもう少し低くする予定でしたが、ハンドマネキンをいれることになり少し高くしました。
天板部分には、スウェード生地を貼り高級感のある仕上がりに。

おまけ話として・・・
納品でお店に伺った時にこんな脚をつけたいと送って頂いた写真。
その中に椅子の写真があったのですが、その椅子は実はお店の椅子でした。
新しく作った什器と椅子の脚が似ていて統一感のある雰囲気になりました。

イメージ写真の希望部分の部分を組み合わせて作ったアクセサリーショーケース。
バランスを調整するのが難しかったですが、お互いがコレだという形で納めることができました。