
こんにちは、什器たろうです。
今回は、いつもお世話になっているイベント会社さまからのご依頼で、
スチール製の金物フレームを製作しました。
図面を見たときは正直、
「このパイプ、どんなものになるんだろう?」と思いました。
結果的に、それは麻布台ヒルズで展示された提灯型オブジェのフレーム部分でした。
ベンダーで円形フレームを製作
上下のフレームは、ベンダーという機械でスチールパイプを円形に曲げて製作しています。
わずかな角度の違いで形が崩れるため、
曲げ精度の確認を丁寧に行いながら進めました。
25セット分のリングを製作し、加工後には寸法と歪みをひとつずつ検品しました。

強固な溶接、最小限の処理で仕上げる
上下リングを連結するパイプは、
吊り構造に耐えられるよう強固に溶接しています。
また、他部材と接しない部分はサンダー処理を行わず、
溶接ビードを残したままの仕上げとしました。
溶接時の状態をそのまま生かしています。
強度を最優先にした、シンプルで実用的な構造です。

ワーロンの検証と設置はお客さまにて
フレームが完成したあとは、
イベント会社さまのほうでワーロン(和紙風素材)を巻き、検証作業を実施。
光の透け感や張り具合など、仕上げに関わる部分はお客さまの範囲で対応されました。
また、設置や吊り上げ作業もイベント会社さまが担当。
コレカとしては、現場で扱いやすく、安全に設置できるよう精度を重視して製作しました。

後日、現場を訪問して
製作を終えた後、実際の展示の様子を見に麻布台ヒルズへ行ってみました。
夜の会場で提灯に灯りがともり、柔らかく光っていました。
自分たちが製作したフレームが、その光を支えていると思うと、
静かに嬉しさを感じる瞬間でした。


まとめ
今回の案件では、
イベント会社さまのデザイン・設計方針に基づき、
コレカがスチールパイプのベンダー加工・溶接補強・金物フレーム製作を担当しました。
ワーロンや照明といった見える部分を支える“構造体”として、
安全で精度の高い金物を提供することがコレカの役割です。
今後も、見えない部分で空間を支えるものづくりを続けていきます。
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